Category Archives: ビデオ

Aufenthalts​wahrscheinlichkeiten / 確率的滞在

シングルチャンネルビデオ, 17’4

Photo: Kenichiro Amano

Photo: Kenichiro Amano

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サウンド: Veit Kenner 声出演: Nir N. Alon, Kyung-hwa Choi Ahoi, Shan Fan, Hannimari Jokinen, Sho Hasegawa, Naho Kawabe, Linda McCue, Mitko Mitkov, Miwa Ogasawara, Joe Sam-Essandoh, Hua Tang, Youssef Tabti, Nikos Varsamakis

水面に反射している動き続ける光が映し出されている。ハンブルク在住だがドイツ出身ではないアーティストたちが語る「よそ者」としての自分を内省する声と、その光の動きはシンクロする。ビデオにはドイツ出身の日本人による日本語字幕が付けられていて、そのややぎこちない日本語は、アーティストたちのドイツ語の不完全さに呼応する。

展覧会: The Blend Art in Residency, 大阪 (JP) / Flag studio, 大阪 (JP) / 8. Salon e.V., ハンブルク (DE)
図録: カタログ “Aufenthaltswahrscheinlichkeiten”

真の女性は全ての結び目を解く

シングルチャンネルビデオ、49分15秒
カメラ: Saskia Bannasch、Naho Kawabe

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3Kgの炭の破片を二つの手が一本の木のような形に紐で纏めてゆく。手の動きは迷いなく滑らかで、所作の合間に手の持ち主である女性は小包の梱包に関する個人的な話、自身の母親との関係、冷戦時代のベルリンの政治的状況やその日常を語ってゆく。彼女は1956年に東ドイツから西ドイツへと亡命してきたのだ。様々な大きさの異なった形のものを紐で一つにまとめ上げるその手法は、母親から学んだ。50ー60年代に、多くの物資が個人的に西から東へ送られた。当時はビニールテープはまだ発明されていなかった。このテクニックとそれに伴う手の所作はもうすぐこの世界から失われるだろう。
タイトルの「真の女性は全ての結び目を解く/Eine echte Frau löst jeden Knoten」とは、彼女が十代だった頃、西ドイツの高校教師から聞いた格言だ。「女性」になるにはなんとも高いハードルがあることかと驚いた。当時のその感想を今でも思い出すという。

Exhibitions: Waitingroom 東京 (JP) / Boxes Museum 広州 (CN)

Breaking Memory

ビデオ HD 16:9、 07′ 52

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展示: Frise ハンブルク (DE) / Westwerk ハンブルク (DE)
図録: カタログ “DELIKATELINIEN” / 冊子 “FRISE – Künstlerhaus Hamburg e.V.”

Wandermüde

金属、鏡、紐、プラスティック、紙、木、LEDライト、ビデオ (HD, 12´40 )、
写真 (Staatsarchiv Hamburg 720-1 151-81= 17 131)、クレート: 205 x 146 x 166 cm

Photo: Hayo Heye

Staatsarchiv Hamburg
720-1 151-81= 17 131

Photo: Hayo Heye

Photo: Hayo Heye

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1891年に皇后シシィの依頼で作られたハインリッヒ・ハイネの大理石の彫像(2250kg)は、時代に翻弄され、ヨーロッパ中を彷徨うことになった。ローマ、ギリシャのコルフ島、ハンブルク、そしてナチスからの破壊を逃れるために、木箱に隠されマルセイユを経由してトゥーロンへ運ばれた。そして、そこで1948年まで行方不明になる。
この作品「Wandermüde」は、ハイネの彫像が23年間閉じ込められていたのと同じ大きさのクレートを中心とした、ミクストメディアのインスタレーションである。ビデオは、現在(2014)トゥーロンのボタニックガーデンに置かれている彫像の様子と、彫像の辿った旅路の過程が映し出される。

展示: Galerie im Marstall アーレンスブルク (DE)
図録: カタログ “DELIKATELINIEN” / カタログ “Von Wörtern und Räumen”

Why am I here?

木、金属、プロジェクター、スポットライト、ビデオ (HD、8’06 ループ)

Photo: Ken Kato

作家の分身でもあるガボンのムベテ族の呪術人形を使って、川辺はインスタレーション「Why am I here?」で存在の定義を模索している。この人形は、他の国の呪術人形と一緒に、それ本来の機能や意味から切り離された状態で、「Harrys Hamburger Hafenbasar & Museum」という店に並んでいたのを川辺によって見つけられた。おそらくこの像は偶然に船でハンブルクに渡り、レーパーバーンの市場に「船乗りの宝」として上陸し、その文化的背景を剥ぎ取られたままそこに立っていたのではないかと思われる。川辺のインスタレーションの中では、その像は、さらに完全に異質な文脈の中に存在させられている。元々は呪術用であったが、恒久的に変化する時空の星座の中に置かれたその姿は、我々の居場所の安定性に今日でも疑問を投げかける。「Why am I here?」は、文化的な所属、国境を越えること、そしてもっと広げて言えば、空間と時間の座標がどのように我々のアイデンティティを決定するのに関係しているのかという実存的な問いを観るものに投げかけている。
テキスト: Magnus Pölcher
カタログ Fuzzy Dark Spot. Videokunst aus Hamburg. Deichtorhallen Hamburg / Sammlung Falckenberg より

Photo: Hayo Heye

展覧会: Shiseido Gallery 東京 (JP) / Ermekeilkaserne, Bonn (DE) / Deichtorhallen Sammlung Falckenberg Hamburg (DE) /Kunsthaus Hamburg (DE)
図録: 冊子 ” Shiseido Art Egg 05″ / カタログ “Observer Effect” / カタログ “Fuzzy Dark Spot. Videokunst aus Hamburg” / カタログ “INDEX 11”

Song for the forbidden zone

オンライン・パフォーマンス、5’30

「‥‥パフォーマンスの最後に、タルコフスキーの«Stalker»の最後のシーンを引用しました。それには、家族の後ろ姿と、その後ろに広がる恐ろしげな工業地帯の地平線、そして、原子力発電所のような建物が映っています。少しメランコリーな感じはこの映像は一貫していて、チカチカする画面と絶対音感を持つ音楽家、大越はづきの映画の音を歌った歌声はある時代の終わりのような感じがするかもしれません。この映像の録画がナーバスなのは、当時の私の感情的な状態も反映しているのかもしれませんが、小さなウェブカムを自分の口に入れて撮影したからです。私の身体が記録装置になったけど、自分の中にあるショックや怒りをまだ言葉として発することができなかったときだったのかもしれません。」
岡部あおみと川辺ナホの対話(2012)カタログ “Observer Effect“より

展覧会: FOLD Gallery, London (GB) / blinkvideo.de
図録: カタログ “Observer Effect”

Curtain

9’28、ループ

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展覧会: Port Gallery T 大阪 (JP) / Kunsthaus Hamburg (DE) / Pane e Tulipani Hamburg (DE)
図録: カタログ “Observer Effect” / カタログ “INDEX 11”

Der Weg I

4:3、PAL、31’18

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道: La route Lister (Chemin Walter Benjamin)
場所: Banyuls sur Mer フランス
海: Port Bou スペイン
引用: Lisa Fittko (1), Walter Benjamin (16)
哲学者ヴァルター・ベンヤミンは1940年にネチスから逃れて、バンニュルスからポート・ボウへ向かっていた。他のたくさんの亡命者が辿ったピレネー山脈をぬける、かつては密売人が使っていた古い道の先には、今でもフランスとスペインの国境がある。ベンヤミンは、スペインの入国を許されず、そこで命を絶った。この30分のビデオでは、ベンヤミンが片時も離さず手に持っていた黒い鞄のように、ビデオカメラを手に持ち、その石のゴロゴロした登り道を撮影した。その鞄の中にあった、彼の最後のテキストは紛失してしまった。手持ちのカメラで撮影された映像は、揺れ、 ブレる。それは、亡命者の心情のようである。

展覧会: Kunsthaus Hamburg (DE) / Johann-Friedrich-Danneil-Museum, Salzwedel (DE) / Hamburger Kunsthalle/Galerie der Gegenwart (DE) / Schloßkirche, Universität Bonn (DE) / Waitingroom, 東京 (JP)
図録: カタログ “Observer Effect” / カタログ “delikatelinien”
コレクション: Hamburger Kunsthalle (DE)